はじめに
頭痛は当院を来院される患者様でも悩んでいる方がとても多いです。
頭痛を大別すると、一次性頭痛と二次性頭痛に分けられます。
二次性頭痛はくも膜下出血をはじめとする生命にかかわる疾患が多く含まれています。
一次性頭痛の有病率は
片頭痛 人口の5~10%
緊張型頭痛 人口の約20%
であることが最近の疫学調査で報告されています。
人口の4人に1人は頭痛で悩んでいるということになります。
頭痛の分類
01.一次性頭痛 (鍼灸治療がとても有効)
① 片頭痛
② 緊張型頭痛
③ 三叉神経痛・自律神経性頭痛
④ その他の一次性頭痛(運動時の頭痛・寒冷刺激による頭痛・睡眠時頭痛など)
02.二次性頭痛 (生命の危機の可能性があるため医師の診断を要する)
⑤ 頭頸部外傷・障害による頭痛
(例:外傷後頭蓋内血腫による頭痛)
⑥ 頭頸部血管障害による頭痛
(例:くも膜下出血)
⑦ 非血管性頭蓋内疾患による頭痛
(例:脳腫瘍)
⑧ 物質またはその離脱による頭痛
(例:薬剤使用過多による薬物乱用頭痛)
⑨ 感染症による頭痛
(例:髄膜炎)
⑩ ホメオスターシス障害による頭痛
(例:高血圧)
⑪ 頭蓋骨・頸・眼・耳・鼻・副鼻腔・歯・口あるいはその他の顔面・頸部の構成組織の障害による頭痛あるいは顔面痛
(例:顎関節症)
⑫ 精神疾患による頭痛
(例:心身症)
03.有痛性ニューロパチー、ほかの顔面痛およびその他の頭痛
⑬ 有痛性脳神経ニューロパチーおよび他の顔面痛
(例:三叉神経痛)
⑭ その他の頭痛疾患
頭痛で悩まれている患者様のおよそ9割は一次性頭痛であり、二次性頭痛は1割程度であるといわれています。
二次性頭痛が疑われる場合
ⅰ 突然の頭痛
ⅱ 今まで経験したことの無いような頭痛
ⅲ いつもと感覚と違うの頭痛
ⅳ 痛みの頻度と強さが増していく頭痛
ⅴ 50歳以降に初めて感じる頭痛
ⅵ 神経脱落症状(例:手や足が動かしにくい・感覚が無くなるなど)が出現した頭痛
ⅶ 癌や免疫不全の病態を有する頭痛
ⅷ 精神症状を有する頭痛
ⅸ 発熱や髄膜刺激症状を有する頭痛
上記のような頭痛が現れましたら、二次性頭痛の可能性がありますので医師の診断を受けることをお勧め致します。
頭痛の治療
症状に応じて治療を行います。
まずは問診や検査を行い、どのような頭痛なのかを鑑別いたします。
その後、症状にあわせて自律神経の調整や、必要な経穴(ツボ)に鍼やお灸を使用して刺激を加えて治療します。
当院では治療効果を考えまして、頭痛コースでは最低6回の施術を推奨いたします。